30代男性 捻挫の改善症例（フットサル中の切り返し動作）

2020年6月に、「3日前のフットサル中に右足首を強く捻った」とご来院されました。
急な切り返し動作でバランスを崩して内側に捻り、直後から激しい痛みと腫れで歩くのが困難になったとのこと。週末のフットサルを楽しまれている方でした。

症状が改善したらしたい事:

• フットサルを再び楽しめるようになりたい
• 日常生活での痛みをなくし、スムーズに歩きたい
• 再発予防のためのケアを学びたい

右足首の外くるぶし周りに強い痛みと腫れ、内出血を確認。
足首の動きも痛みで著しく制限され、松葉杖がないと体重をかけられない状態でした。

1. RICE処置（安静・冷却・圧迫・挙上）の徹底指導
2. 患部安静のための添え木固定
3. 松葉杖の継続使用指導
4. 患部以外の関節（膝・股関節）の運動指導

を行いました。
痛みは強いものの、安静の重要性をご理解いただけました。

腫れや熱感は少し引いてきましたが、押したときの痛みは依然として強い状態でしたので、

1. RICE処置の継続指導
2. 患部周囲へのごく優しい手技療法（循環改善目的）
3. 鍼灸施術（腫れ・炎症抑制、痛みの緩和目的、既往考慮）
4. 痛みのない範囲での足指の運動、ふくらはぎの軽い筋肉運動（力を入れる練習）指導

を行いました。

腫れや内出血がさらに軽減し、松葉杖なしで少し体重をかけられるようになってきましたので、

1. RICE処置の継続指導
2. 患部および周囲への手技療法（柔軟性維持、組織のケア目的）
3. 鍼灸施術＋電気療法（血行促進、組織修復促進目的）
4. 体重を徐々にかける練習、痛みのない範囲での足首の運動（自動運動）指導

を行いました。

松葉杖なしで歩けるように。自分で動かしたときの痛みも減ってきました。
押した痛みは残るものの範囲は狭まっています。

1. 患部への少し深めの手技療法（柔軟性改善、癒着防止目的）
2. 鍼灸施術＋電気療法（血行促進、疼痛緩和目的）
3. ストレッチ強度の段階的な引き上げ指導
4. 足首周りの軽い筋力トレーニング（タオル寄せ、軽いかかと上げなど）指導

を行いました。

ほぼ普通に歩けるようになり、軽いジョギングを開始。押したときの痛みも軽度です。

1. 患部の柔軟性・固有受容感覚（バランス感覚）回復を目的とした手技療法
2. 鍼灸施術（痛みの緩和、パフォーマンス向上、再発予防目的）
3. ジョギングの距離・時間の段階的な延長指導
4. 足首周りの筋力トレーニング（チューブ使用など）、バランストレーニング指導

を行いました。

フットサルの軽いパスやドリブル練習が可能に。
患部に違和感は少し残るものの、痛みはほとんどありません。

1. 復帰に向けた実践的なトレーニング指導（アジリティ、軽いジャンプなど）
2. 鍼灸施術（運動時の違和感・疲労軽減、再発予防目的）
3. ストレッチ、筋力トレーニング、バランス訓練の継続指導
4. 再発予防のためのテーピング指導、ウォーミングアップ・クールダウンの重要性を再確認

を行いました。

フットサルの試合にも復帰し、以前のように楽しめるように。
患部の痛みや不安定感はほぼ消失しました。

1. 再発予防のためのセルフケア（ストレッチ、筋トレ、バランス訓練）継続指導
2. フットサル前後のケア徹底、適切な靴選択の重要性を再確認

を行いました。

本症例は、フットサル中の切り返し動作による右足関節の内返し捻挫（外側靭帯損傷）です。
過去の左足捻挫も考慮し、再発予防に重点を置きました。

受傷直後の適切なRICE処置に加え、早期からの鍼灸施術、段階的な手技療法、計画的なリハビリ（バランス訓練含む）を行うことで、趣味のフットサルへの復帰を達成しています。

鍼灸や手技は、時期に応じたアプローチに加え、関節機能やバランス感覚の回復も目的としました。

早期からの適切なリハビリと段階的な運動負荷、フットサル特有の動作練習が、スムーズな回復と再発予防に繋がり、目標達成に不可欠です。

足関節捻挫はスポーツや日常で頻発し、適切な初期対応とリハビリが重要です。

鍼灸施術は、痛み・炎症抑制、組織修復促進、関節機能・バランス感覚の回復、再発予防などが期待でき、手技療法は、腫脹軽減、血行促進、組織ケア、可動域改善、筋緊張緩和につながります。
また、段階的なリハビリ、特に固有受容感覚（バランス感覚）を回復させる訓練は再発予防に不可欠です。

なお、スポーツ復帰には、十分な機能回復、再発予防トレーニング、必要に応じたテーピングや適切な靴選択が重要です。

足関節捻挫の際は自己判断せず、早期に専門機関（接骨院、鍼灸院など）で適切な診断と施術、リハビリ指導を受けましょう。