40代男性 テニス肘の改善症例(テニスによる肘の使いすぎ)

主訴

2021年3月頃から、徐々に右肘の外側から前腕にかけて痛みが出始めました。
特にテニスのバックハンドストローク時や、ドアノブを回す、物を持ち上げるなどの動作で痛みが強くなります。
安静時の痛みはありませんが、肘の外側を押すと強い圧痛があります。

以前から週に2回程度テニスを楽しんでいましたが、最近痛みが強くなってきたため来院されました。

症状が改善したらしたい事:

  • 痛みなくテニスを楽しみたい
  • 仕事で重い荷物を持つ作業を以前のようにこなしたい
  • 日常生活で肘の痛みを気にせず過ごしたい
右肘の外側から前腕にかけて

初回施術

施術の写真

右肘の外側上顆周辺の圧痛、肘関節の可動域、前腕の回内・回外の動きを確認しましたので、

  1. 安静にするための指導
  2. 炎症を抑えるためのアイシング指導
  3. 手技療法(前腕伸筋群を中心とした筋肉の緊張緩和)

を行い、さらに、肘の過度な使用を避けるよう指導し、テニスの中止を勧めました。

施術後、肘の痛みがわずかに軽減したように感じるとのことでした。

2回目の施術(2日後)

肘の痛みはまだあるものの、日常生活での動作痛は少し軽減してきたとのことでしたので、

  1. 右肘の外側上顆周辺の緊張を緩和する手技療法
  2. 鎮痛、血行促進、炎症抑制が目的の鍼灸施術
  3. 自宅で行える簡単なストレッチ・温熱療法(温湿布など)の指導
  4. 日常生活での肘の使い方や負担軽減方法に関する指導

を行いました。

3回目の施術(1週間後)

テニス以外の日常生活での痛みはかなり軽減してきましたが、肘の外側の圧痛はまだ残っているとのことでしたので、

  1. 右肘の外側上顆周辺の緊張を緩和する穏やかな手技療法
  2. 鎮痛、血行促進、腱の修復促進が目的の鍼灸施術
  3. 肘関節周囲の軽い運動療法指導(痛みのない範囲での屈伸運動など)

を行いました。合わせて、テニス再開に向けての注意点、フォーム(負担のかからない打ち方)の指導もしています。

1か月後

日常生活での肘の痛みはほとんどなくなり、軽いテニスも短時間であれば痛みなくできるようになったとのことでしたので、

  1. 前腕伸筋群のストレッチ、軽い筋力トレーニング
  2. テニス時のフォーム修正、ラケットの選択
  3. ウォーミングアップ、クールダウンの重要性

の指導を行いました。

2か月後

以前のようにテニスをほぼフルに楽しめるようになり、重い荷物を持つ際の痛みも軽減したとのことです。

前腕伸筋群を中心とした筋力トレーニングのバリエーションを増やし、テニス後のケア、再発予防のためのストレッチやトレーニングの継続を指導しました。

3か月後

テニス、仕事、日常生活において、肘の痛みはほとんど気にならなくなったとのことです。
再発予防のためのストレッチ、筋力トレーニング、テニスフォームの意識を継続して行いつつ、定期的なセルフチェックを推奨しました。

考察

カウンセリング写真

この症例では、テニスによる肘の使いすぎが主な原因となり、右肘にテニス肘を発症したと考えられます。

発症初期の安静、冷却、適切な施術、肘の負担軽減、セルフケアにより、3ヶ月でテニスを以前のように楽しめるまで回復しました。

早期の適切な対応と、継続的なリハビリ、フォームの改善、再発予防のためのトレーニングが、症状の改善とスポーツ活動の継続に重要でした。

ポイント

テニス肘への対応として、まず重要なのは肘の安静、冷却、そして負担を軽減することです。

施術では、手技療法や鍼灸施術によって、痛みの原因となる前腕伸筋群を中心とした筋肉の緊張を丁寧に和らげ、血行を促進することで、鎮痛と炎症の抑制を図りました。

また、肘関節周囲に対しては、優しい運動療法やストレッチ指導を行い、失われた可動域の改善を目指します。
日常生活やスポーツ活動における肘の適切な使い方や、負担を軽減するためのフォーム指導も欠かせません。

さらに、お客様ご自身で行えるセルフケアとして、ストレッチや温熱療法などを具体的に指導しました。
症状の改善度合いを慎重に評価しながら、段階的に運動療法やスポーツ活動への復帰をサポートしていくことが重要です。

必要に応じて、医療機関への受診を勧めることも視野に入れます。

こころ接骨鍼灸マッサージ院 草薙院