35歳女性 首の痛みの改善症例(冷えによる血行不良、運動不足、姿勢不良)

主訴

2023年11月に、数か月前から首から肩にかけての痛みやこりを感じる、と来院されました。

  • 冷えを感じやすく、特に冬場は首や肩が冷えて痛む
  • 長時間デスクワークをしていると、首や肩の痛みが増す
  • 読書に集中すると、長時間同じ姿勢になることが多い
  • 最近は特に忙しく、運動不足気味だった

目標は、仕事に集中すること、読書を楽しむこと、旅行に行くことでした。

首の痛みのイラスト

初回施術

施術の写真

首から肩にかけての筋肉の緊張と炎症を確認し、

  1. 患部を安静にするための処置(温湿布、安静保持)
  2. 鎮痛作用のある手技療法(軽擦法、軽圧迫法)
  3. 患部の保温と圧迫(温湿布、カイロ)
  4. 痛みの少ない姿勢での安静指導(首を動かさないように固定、枕の高さを調整)
  5. 首・肩・背中のツボ、トリガーポイントへの鍼刺激や温灸

などにより、筋肉の緊張緩和、鎮痛、血行促進を図りました。

施術後、痛みが少し和らいだとのことです。

2回目の施術(3日後)

炎症が落ち着き、痛みが軽減していることを確認しましたので、

  1. 首から肩にかけての筋肉の緊張を緩和する手技療法(軽擦法、軽圧迫法、ストレッチ)
  2. 首の可動域を広げるためのストレッチ指導(首の前後屈、側屈、回旋)
  3. デスクワーク中、読書時の姿勢改善指導
  4. 首・肩・背中の筋肉の緊張緩和や血行促進を目的とした鍼施術、電気鍼、温灸
  5. 首の筋肉の緊張を緩和するストレッチ指導(胸鎖乳突筋ストレッチ、僧帽筋ストレッチ)
  6. 首を温める運動指導(首回し、肩回し)

を行いました。

3回目の施術(1週間後)

痛みがさらに軽減し、日常生活動作がスムーズになったことを確認しましたので、

  1. 首から肩にかけての筋肉の緊張を緩和する手技療法(ストレッチ、筋膜リリース)
  2. 首の可動域を広げるためのストレッチ指導(抵抗運動、タオルストレッチ)
  3. 睡眠環境の改善指導(枕、マットレスの選び方、寝姿勢)
  4. 体を温める睡眠環境指導(湯たんぽ、電気毛布)
  5. 首・肩・背中の筋肉の柔軟性向上と全身のバランス調整を目的とした鍼施術、低周波治療器、灸頭鍼
  6. 首の筋肉の柔軟性を高めるストレッチ指導(斜角筋ストレッチ、肩甲挙筋ストレッチ)
  7. 体を温める運動指導(軽い有酸素運動、ストレッチ)

を行いました。

1か月後

日常生活での痛みは軽減し、仕事に集中できるようになったことを確認しましたので、

  1. 運動療法(ウォーキング、ヨガ)
  2. 首から肩にかけての筋力トレーニング(チューブトレーニング、ダンベル運動)
  3. デスクワーク環境の見直し(椅子やデスクの調整、体を温めるひざ掛けやカイロの使用)
  4. 骨盤や脊椎を中心とした矯正
  5. 全身のバランス調整、筋力向上、冷え改善、疲労回復を目的とした鍼施術、電気鍼
  6. 首の筋力トレーニング指導(アイソメトリック運動、チューブトレーニング)
  7. 体を温める運動指導(軽い筋力トレーニング、有酸素運動)

を行いました。

2か月後

読書時の痛みも軽減し、長時間楽しめるようになったことを確認しましたので、

  1. 運動療法(読書動作、軽い体操)
  2. 首から肩にかけての筋力トレーニング(バランスボール、チューブトレーニング)
  3. 強度を上げた猫背矯正
  4. 読書動作の改善指導、作業環境、体を温める環境(暖房器具、防寒具)の見直し
  5. 鍼灸施術、セルフケア指導(ツボ押し、温灸)
  6. 首の筋肉の持久力を高めるトレーニング指導(軽い負荷での反復運動)
  7. 体を温める運動指導(軽い全身運動)

を行いました。

3か月後

仕事と趣味を両立できるようになり、旅行にも行けるようになったとのことです。
首や肩の痛みの再発は認められませんでした。
運動療法、筋力トレーニング、メンテナンスを目的とした鍼灸施術、セルフケア指導、体調管理指導を継続中です。

考察

カウンセリング写真

今回の症例は、冷えによる血行不良、長時間のデスクワーク、運動不足、読書時の姿勢が複合的に影響し、首の痛みを発症したと考えられます。
急性期の適切な処置、鍼灸施術、リハビリ、セルフケア、生活習慣改善により、3か月で仕事と趣味を両立できるまでに回復しました。
発症初期の安静、鎮痛、炎症抑制が早期回復に大きく貢献したと考えられます。

リハビリでは、痛みの軽減だけでなく、可動域改善、筋力強化、デスクワーク中や読書時の姿勢改善、冷え対策にも重点を置いたプログラムを提供しました。

再発予防のためのセルフケアや冷え対策指導により、長期的な健康維持が可能となったと考えられます。

ポイント

首の痛みは、冷えによる血行不良、デスクワーク、運動不足、趣味など、日常生活の様々な要因が複雑に絡み合って起こりやすいです。
適切な施術、リハビリ、生活習慣の見直し、冷え対策を組み合わせることで、早期の回復と日常生活の改善が期待できます。
急な痛みを感じる時期には、安静、鎮痛、炎症の抑制、そして血行促進が特に大切です。

リハビリでは、痛みの軽減だけでなく、可動域改善、筋力強化、デスクワーク中や趣味の動作改善、冷え対策など、生活習慣に合わせたプログラムが重要となります。

再発を防ぐためには、日頃から首に負担のかからない生活を心がけ、適度な運動と体を温める工夫を取り入れ、ご自身でケアを行うことが大切です。

もし首の痛みでお困りの際は、医療機関を受診し、的確な診断と治療、生活習慣改善の指導を受けてみてください。

こころ接骨鍼灸マッサージ院 草薙院